これは、私が小さいときに、村の茂平というおじいさんからきいたお話です。

ごん狐

ごんぎつね

新美南吉一九三二

ごん狐新美南吉

『ごん狐』(新美南吉、1932年)の書き出しは『これは、私が小さいときに、村の茂平というおじいさんからきいたお話です。』です。

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書き出し全文283字

これは、私が小さいときに、村の茂平というおじいさんからきいたお話です。

むかしは、私たちの村のちかくの、中山というところに小さなお城があって、中山さまというおとのさまが、おられたそうです。

その中山から、少しはなれた山の中に、「ごん狐」という狐がいました。ごんは、一人ぼっちの小狐で、しだの一ぱいしげった森の中に穴をほって住んでいました。そして、夜でも昼でも、あたりの村へ出てきて、いたずらばかりしました。はたけへ入って芋をほりちらしたり、菜種がらの、ほしてあるのへ火をつけたり、百姓家の裏手につるしてあるとんがらしをむしりとって、いったり、いろんなことをしました。

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